外壁・屋根塗装で使われる塗料はどんなもの?種類など細かくご紹介

 

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外壁・屋根で使用される塗料は、色によっても種類は分かれますが、塗料の中に含まれる物質によっても細かく分類されます。性能・性質や耐用年数など、種類によって様々です。

今回は塗料の種類を細かくご紹介していきます。家の塗り替えをお考えの方は特に、これを見てどの塗料にするといいのか参考にされてみてはいかがでしょうか。

塗料の種類

塗料の主成分はいずれも合成樹脂です。そこに含まれる物質により、特徴が変わってきます。

まずは以下の代表的な4つの種類をご紹介いたします。

塗料の種類 耐用年数 特徴
アクリル系塗料 6~7年 軽量で、コスト面でも優れています。色をくっきり見せる効果がありますが、汚れやすく、紫外線にも弱いので、耐用年数が短めになるので、こまめに手入れが必要になります。こまめに塗り替えをされたい方、リーズナブルに塗り替えされたい方におすすめです。
ウレタン系塗料 8~10年 アクリル系塗料に比べて、防水性・耐水性に優れています。比較的安価で、バランスがとれた塗料になります。用途の範囲が広く、様々な建物で使用される塗料です。密着性も優れており、塗装の剥がれが気になる箇所に使えます。シリコン系塗料の次によく使われる塗料になります。
シリコン系塗料 12~15年 ウレタン系塗料に比べて、耐久性・対候性・仕上がりの良さに優れており、上質な塗料です。弾性にも優れているので、塗膜の下で小さなひび割れができても防水性を損ないません。耐用年数も長く、コストパフォーマンスも良いので最も主流の塗料です。
フッ素系塗料 15~20年 耐久性・対候性・撥水性に優れており、美しい光沢もあります。一方で汚れやすいというデメリットもあります。価格も高いので、一般住宅ではそれほど普及はしていません。ですが、価格は長期的に考えると安価にはなります。

次に、その他様々な塗料をご紹介いたします。

塗料の種類 耐用年数 特徴
ラジカル系塗料 8~15年 聞きなれない名前の塗料ですが、2015年に発売されたばかりの新しい塗料です。コストも低く、劣化症状のチョーキング現象に対して高い効果があります。
セラミック塗料 10~15年 外壁を汚れにくくする機能があります。静電気を発生しにくくすることでチリやホコリを吸い寄せないようにするのと、雨で汚れを洗い流す効果もあります。断熱効果にも優れています。
光触媒塗料 10~15年 汚れがつきにくく、雨や太陽光など自然の力できれいにしてくれる効果があります。空気を浄化する効果もあるので、環境にとても優しい塗料になります。
ピュアアクリル塗料 12~15年 耐久性がよく、高い弾性があるので、特に防水性においては極めて高いです。弾性が高い分劣化に気づきづらいというデメリットもあります。
遮熱系塗料 15~20年 遮熱塗料とは、太陽光の反射率を上げて室内を快適に保つ効果がある塗料です。夏の温度上昇対策に効果がありますが、冬場に寒くなるということはありません。この効果により、省エネにつながり、環境にも優しい塗料といえます。

水性塗料と油性塗料

この水性油性とは、塗料を溶かしている液の種類のことで、溶剤(薄め液)のことをいいます。

水性塗料には水を入れて薄めます。油性塗料の溶剤は塗料用シンナーです。

塗料の分類はまずこの水性か油性による分類、そこから様々な塗料の種類に分かれます。

それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

メリット デメリット
水性塗料 ・油性塗料と比べて臭気が少ない

・環境に優しい

・不燃性で危険性が少なく取り扱いがしやすい

・油性塗料に比べて安価

・油性塗料に比べてツヤ・光沢が劣る

・寒冷地など気温が低い場合は施工できない場合がある

・油性塗料に比べて乾燥に時間がかかる

・腐食の進行が油性塗料に比べて早い

油性塗料 ・対候性、防水性などに優れている

・ツヤ、光沢のある仕上がりになる

・水性塗料に比べて乾燥が早い

・腐食の進行が水性塗料に比べてゆっくり

・シンナーなどの有機溶剤を使用するため、臭気が強い

・臭気を強く吸い込むと健康被害を起こす可能性がある

・引火性、自然発火しやすいものもあるため取り扱いに注意が必要

・水性塗料に比べて高価

1液型塗料と2液型塗料

まず、1液型塗料2液型塗料とは何なのか…普段聞きなれない言葉ですよね。1液型・2液型とは、塗料が1つの缶の液体だけで塗料として使うことができるのか2つの異なる缶の液体を組み合わせて塗料として使うのかで分類されます。以下にそれぞれ詳しくご説明いたします。

2液型塗料

塗料缶が2つあり、塗料と硬化剤に分かれています。塗装をする直前でこの2つの材料を混ぜ合わせます。そこにさらに水やシンナーを入れて薄めることで使用できます。2つの材料を混ぜ合わせた時に硬化反応を起こして固まり、強固な塗膜を作ります。しかし、混ぜた時から固まり始めるため、時間が経つにつれてどんどん固まっていき、数時間ほどでカチカチに固まってしまいます。そのため、作り置きができません。作ったものはその日のうちに使わないといけませんし、足りない分は毎回混ぜ合わせて作らないといけません。混ぜ合わせる時も混合の比率も気を付けないといけないので注意が必要です。非常に手間と技術が必要なものともいえます。価格も1液型より高価です。

しかし、メリットとして耐久性が高いことがあります。そのため耐用年数も長くなり、1液型よりも約3年長いといわれています。また、混ぜ合わせる前の状態でしたら固まることはないので保管がしやすいです。

1液型塗料

塗料缶は1つで、水やシンナーを入れて薄めて使用しますので、すでに硬化剤が混ぜられている塗料になります。1液型は2液型よりも後から開発されたもので、2液型よりもすぐに使うことができるので手間が省けますし、その分作業性も高くなります。2液型よりも手間が省けるうえに、比較的価格が安いです。しかし、2液型よりも耐久性が低くはなります。2液型は、材料を混ぜたらすぐ使い切らないといけないですが、1液型はあまったとしても固まるのがすごくゆっくりにはなるので、次の日にも使うことができます。

1液型は硬化剤が入っているにもかかわらず完全に固まりきることがないのですが、それでもほんの少しずつ固まってはいきます。ですので、およそ半年から1年ほどで消費期限がきてしまうので、それまでには使い切る必要があります。そこを考えると材料を混ぜない限り固まることはない2液型に比べると、1液型は保管がしにくくなります。

ツヤ有り塗料とツヤ消し塗料

ツヤがある、ないに関しては実は明確な定義があるわけではありません。しかしツヤ有りの状態、ツヤ無しの状態はだいたいこういうものという目安はあります。

ツヤには段階があり、ツヤ有り・七分ツヤ・五分ツヤ(半ツヤ)・三分ツヤ・ツヤ消し(ツヤ無し、マット)があります。

ツヤ消し塗料とは、元はツヤがある塗料に対してツヤ調整剤を混ぜ込むことで、塗った後にツヤが出ないように調整されているものになります。ツヤ消しは調整剤を混ぜている分、若干ツヤ有りよりも耐候性が低く、汚れやすくなります。ですがツヤの段階を調整できるので、自分好みのツヤにすることができます。

ツヤ有りはピカピカの新築のようにでき、汚れがつきにくくできますが、ツヤは約2~3年で消えてしまいます。

まとめ

塗料には様々な種類があることがお分かり頂けたでしょうか。家の壁の塗り替えをお考えの方で、色を考えることはよくあるかとは思いますが、これを機に性能などの種類にもこだわってみてはいかがでしょうか。種類によって耐用年数なども変わってきますし、コストもそれぞれ違いますので、参考にされてみて下さい。

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