プロやDIYの外壁塗装で使用する道具にはどのようなものがある?
外壁塗装では様々な工程があるため、様々な道具を使用します。プロではもちろん、今やたくさんの方がされているDIYにおいても、その様々な道具を使いこなすことが重要です。
今回は実際にプロが使う道具の種類やご紹介します。ご家庭でのDIYをする参考にしてみてはいかがでしょうか!!
外壁塗装に使用する道具の種類
例えば塗る作業で使うローラーにしてもたくさんの種類があります。ローラーに限らず他の道具にしても本当にたくさんの種類があり、自分で使うとなるとどれを使えばいいのかわかりませんよね。
ここではまず、外壁塗装時に使用する道具を細かくご紹介します。
ローラー
塗る作業において使用する道具はいろいろありますが、最も使用するのはローラーです。基本的には外壁は平らなので、ローラーで塗れるところはローラーで塗り、細かい所は刷毛(はけ)で塗るというのが一般的です。

羊毛ローラー(ウールローラー)
ローラーの中でも最も使用されるローラーです。羊毛のように柔らかな繊維でできており、模様をつぶさずにそのまま塗ることができます。また塗膜(塗料を塗ってそれが固まることで作られる塗料の膜のこと)を均一に塗りやすいのも特徴です。
また、毛足の長さによって短毛・中毛・長毛の3種類に分けることができます。短毛ローラーは、平らを塗りやすいローラーです。目地などへこみ部分を塗りたくないときに使われます。中毛ローラーは、最もいろいろな所に使われるローラーです。長毛ローラーは、表面がデコボコしている所などに使われるローラーです。タイルの溝ごと塗るときなどに使用します。
砂骨ローラー
ローラーの中にたくさんの空洞があるため、塗料を一度にたくさん吸い上げることができるローラーです。主に分厚く塗りたいとき、粘度が高い塗料を塗るときに使われます。羊毛ローラーとよく使い分けられるローラーです。マスチックローラー・多孔質ローラー・パターンローラー・スポンジローラー…とたくさんの別名があるローラーでもあります。
その他加工用ローラー
吹き付けてデコボコを作った後に、そのデコボコをあえてつぶして模様を作る工法で使用されるのがヘッドカットローラー(抑えローラー)、防水工事などのシートを貼りつけるときに、シートがしっかり密着するよう空気を抜くために使われる脱泡ローラーがあります。
このように外壁塗装では塗るためのローラーと、様々な使い方をするローラーがあります。
刷毛
細かい部分に使用されるのが刷毛です。刷毛も様々な種類があるのでご紹介します。
平刷毛
文字通り平らな刷毛で、一度に広い面積を塗ることができます。ベタ刷毛とも呼ばれます。
筋交い刷毛
柄に対して毛が生えている部分から45度の角度で曲がっているのが特徴です。角や細かい所を塗りやすくなっています。
寸銅刷毛
平らではない寸胴のような刷毛。塗料の含みがいいので一度にたくさんの塗料を塗ることができます。粘度の高い塗料も寸胴刷毛で塗ります。
目地刷毛
溝や目地など細かいところに使われる刷毛です。
隅切り刷毛
主に補修用として使われ、端や狭いところに使用します。
ラスター
掃除などに使われる刷毛で、ダスターとも呼ばれます。
鉄骨刷毛
鉄骨など金属部に使われる刷毛です。
水性刷毛
水性塗料を塗る事ができる刷毛です。主にナイロンなど化学繊維でできており、刷毛の中で塗料が固まらないようにできています。
以上の刷毛が主に外壁塗装で使われるものですが、上記の刷毛それぞれにさらに複数の種類があり、職人はここから適切な刷毛を選んで塗装を行います。
スプレーガン
塗料を専用の容器に入れて吹き出し、塗布していく工法を吹き付け塗装といいます。
スプレーガンによる吹き付け塗装は、様々な理由から最近ではあまり利用されなくなってはきましたが、吹き付けでしかできないようなデザインもあります。例えば、スタッコ(セメントに塗料を混ぜ、さらに大理石など骨材を混ぜたもの)仕上げにはスタッコガン、リシン(塗料に砂を混ぜたもの)仕上げにはリシンガン、吹き付けタイル仕上げにはタイルガンなど…専用のスプレーガンで行う必要があることもあります。
また、スプレーガンにはエアスプレーとエアレススプレーの2種類あります。その違いを簡単に説明します。
エアスプレー
空気を圧縮して、噴出するときに塗料も一緒に噴出するものです。たくさん噴出してたくさんまき散らすので、非常に無駄が多い塗装方法ではあります。
エアレススプレー
エアスプレーとは違い、空気ではなく塗料そのものを圧縮して噴出するものです。空気を使わない分、塗料にそのまま圧力がかかるので、一度にたくさんの塗料を噴出できます。また飛び散りも少ないのでエアスプレーに比べて無駄が少ない道具といえます。
養生に使う道具
塗料を塗るときはローラー、刷毛、スプレーガンで塗りますが、塗らない場所にも気をつける必要があります。塗らない場所を塗れないようにカバーをすることを養生といいます。ここでは養生道具について紹介していきます。
マスキングテープ
マスキングテープは今ではとても身近なものであり、柄入りのものなど文房具としても流行っています。マスキングテープは貼ったあときちんと剥がせるようになっており、外壁塗装でも文房具と同じく貼って後から剥がすということは変わらないのですが、外壁など外のものに貼るので、粘着力があったほうがいいこと、後からきちんと剥がれることが重要になってきます。

DIYで失敗しがちなのが、マスキングテープを安物にしてしまい、剥がす時に接着剤が貼った面に残り、べとべとになってしまうことです。このようなことがないように、なるべく品質が良いものを選ぶようにしましょう。
養生シート
養生シートとは、透明のビニールシートで、外壁を塗装する際に窓枠などを覆うように取り付けるもののことです。カッターやはさみで切らなくても手で切れるノンカッタータイプという便利なものもあります。
マスカー
マスカーとは簡単に言うと、マスキングテープと養生シートが一緒になったものです。シートを抑えながらテープでとめるという作業が必要ないので、DIYでも大変使いやすい道具です。
車用・バイク用養生カバー
車やバイクを一台まるまる覆えるビニール製のカバーです。塗装をする家のものだけでなく、近所の車やバイクにも使うとトラブルが無く塗装を行えます。しかし、養生カバーをつけることにより車などに傷がつくといったトラブルにもなりかねませんので、持ち主にきちんと許可を得て行いましょう。
下地処理に使う道具
外壁塗装において特に大事なのは今現在塗装されている塗膜をしっかり落とすことです。高圧洗浄でも落としますが、他にも様々な道具を使って下地処理を行います。
皮スキ
金属製のヘラで、様々なことに使われる万能な道具です。DIYにおいて一つは購入しておきたい道具の一つです。
高圧洗浄で落としきれない外壁の剥がれなどをガリガリとそぎ落としたり(ケレン作業)、塗料缶のふたを開けるときに使われたりもします。
サンドペーパー
紙やすりのことです。ケレン作業や、目荒らし(塗料が付着しやすいようにわざと表面を傷つけること)、ものによっては仕上げに使うこともあります。サンドペーパーは目の粗さによって種類があります。
サンドペーパーよりもさらに荒くて強く削りたい場合は、ナイロンタワシやワイヤーブラシを使うこともあります。用途に合わせて様々な下地処理道具を使い分けます。
まとめ
外壁塗装の道具は今回ご紹介したものでもたくさんありますが、細かくいうと更にたくさんの種類があります。ご自身でDIYをされる方の参考になれば…と思います。
ですが、DIYは危険も伴います。業者に依頼すれば安全かつ丁寧に仕上がります。当社もいつでもご相談お受けいたしますので、お気軽にご相談下さい。